あるのはエゴイズムだけ 仏教編
残念ながら、人には、欲求、煩悩、エゴイズムしかない。
自分は正しいと思っている観念上のことは、あくまで主観的でしかない。
外側にある決まりや正義や法律は、あくまで、外在的なもので、人の内側を表すものではない。
人の内側が、実は、主観的なエゴイズムや心的欲求が、第一感情であり、思想や理知は二次的なもので、人はバランスをとっている。
神経症も、心理的な欲求不満、欲望の強さがあると、森田は言っている。
いわゆる、生の欲望である。
よりよく生きたいのは誰もが大体同じことだろう。
しかし、欲望ばかりで苦しいのは当たり前という話だ。
とは言え、いきなり悟れるはずはないのだから、まずは、自分がエゴイストだ、と素直に認めることだろう。
誰もが自分が正しいと観念上思い込んでいるくらいには、人は、基本的にはエゴイストなのだ。
自分の行いを自覚する道しか、正道はない、というのが、仏教に近い考えだろう。
人は、それぞれ自分が正しいと思い込むくらいにはエゴイストだ。