心の書庫

主に本を通じて書いてゆく 書庫代わり 自分へのヒント

路上

路上

街を歩いたパンの香り
いるはずのない大道芸人
家族の笑い声
いまは俯いて空疎で灰色な
夕方に酔うことも知らない

ありきたりなコード進行
いつもきまりの言葉に定時
同じ顔して人疑って
歩き果ててどこかに帰宅

帰りたいのだけど
横道それた猫街
なのに動物風景も
なにも慰めなくて
中身のない輪っかにゴミや怒りが
占有するよ
愛なんて知らないのに
女の子の甘い声聞いて
痛い酔いが路上に降りてくる

背中丸めた孤独の戦争
ナイフだけを握りしめて
いまさらなにが愛なんだろう
血眼で家族を見入って
過去に置き去りにした友人知人

いつか自分の歌だって
みんなを光に誘うかもしれない
悪魔にだって天使にだって
なれないのに
不慣れな共同言語探してる

愛も絶望も希望も唄えば
馴れ合えるよ
でもそうじゃない
孤独で触れて引き裂かれて
求めあって
分かりやすい解釈して
簡単に街にとじこめないで
憎しみも怒りもそのままで

心の中の文学友達
頭の中の哲学夕立
歩き果てて疲れたよ
雨に濡れた瞳の嘘

少しあるきゃならずものの
底の浅い幸せ自慢
死ぬまで後悔
死ぬまでしゃぶり
気づかぬふりた亡者の果て
お布施し取るに足らぬことを祀って底ついてる
神輿担いで全員潰れて
優越感の自虐不幸
ナイフを研いで勝ちほこりゃ
どっちが正義かわからない

被害者気取りのキラキラーバカ
被害者気取りのkiller x2 fucker
ゴング鳴らしゃどちらもどっち?
先も後もどっちもどっち?