心の書庫

主に本を通じて書いてゆく 書庫代わり 自分へのヒント

ポジティブ

どんなに冷たいトイレの先でも
傷ついた娘のためには
前向き
火傷した腕については
きかないで
どんなときも明るく前向き

疑問だった
みんな幸せなふりして
明るくて
ヘタレな大根役者が
偉そうにしていた

世界はあまりにも強く明るいから
膝を抱えて黒のクレヨンを握った


光ある開き直った無神経さが
腐臭を世界に広めていく
向き合う強さもなく
絶望し悩む力のない
戦車のアルカナ

末っ子の劣等感みたいに
虚勢を張った無自覚な光が
闇を蹴散らしていく
向き合う覚悟もない
腐臭をもたらすポジティブラジオ
自我を持った名言
人格を失った人間

どんなときも前向き
子供は泣いてる
意地でもわたしは2段ベッドの上だって
譲らない田舎のババア

わたしは前向きなんだから最強だ
闇を蹴散らせ跪け
悩んだり絶望したり
弱音を吐いたら許さない
生きる発電機
ショートして
息子は失明した

毒なんて誰にでもあるよ
解毒剤のような恋に賭けても
あいつは必ずやってくる

鳴り響く中年のラジオ
向き合う力
失う弱さ
隙を一度でもみせたら
影を見せたら許されない
深夜のラジオ
深夜のロック
すべては負け犬の遠吠えだ

 止まらない身勝手なマシンガントーク 

寝転がっていたら毒は回ってた
太陽を見ていたら眩暈がして
後ろ向きになって寝た
陰性の光が
心を踏み付けにしていく
なりふり構わない
光の戦車

絶望には効用があるから
光で目を背けないで
楽観は身を滅ぼす 
悲劇がさらなる悲劇を回避する
闇があなたを癒すなら
置き去りにされない